「プレミアム会員」の月額を可変にしてみたらどうなるだろう

ねとすたシリアス

自分を含む、ニコ厨かつねとすたファンの中で、非常に狭いごく一部の人と思われる層が待ち望んでいたであろう、「視聴者置いてけぼり上等で専門家や識者がガチモードでネットの現在や未来を語る」という番組が、ついにYoutubeにきました。

ねとすたシリアス第1回前編その1
http://www.youtube.com/watch?v=fsVTRFUDTas

こんな濃い企画というか、地上波でもBSでも載せられないぐらいの企画をよく実現してくれたものだと思います。まずはディレクターのアンディさんお疲れ様といったところでしょうか。座談会形式というか反省会みたいな形式ですが、メンバーが非常に濃く、内容も非常に充実している感じで、非常にいい企画だと思います。

「プレミアム会員の月額を可変にしてみたらどうだろうか」

今回は前編の1〜6まで公開されたわけですが、その中で白田先生が言ってたニコニコ動画の資金がショートしそうだから、みんなお願いお金払って、って言えば案外皆払ってくれるんじゃない?」っていうアイディア、なかなか鋭いというか感覚としては分かるものがあります。野尻先生こと尻Pが提案された「大人ならプレミアム会員」キャンペーンでしたっけ、そんなのが結構功を奏したというのもありますが、「せめて場を提供してくる人になら、なんだかんだスポンサードしてあげたい」というのは感情としてあるのは事実でしょう。

で、ねとすたシリアスでの白田先生の話をみて思ったのが「プレミアム会員の月額を可変にしてみたらどうだろうか」というアイディアです。つまり、今現在は月額500円固定ですが、これを「500円以上1万円未満で、自由に課金額設定できる」風ににしてみたらどうなるだろうか、という妄想ですね。

条件としては、下記の条件を想定してみます。

  • 課金額は最低500円から最高額10000円まで500円刻みで可変
  • プレミアム会員としてのサービス品質に差異を設けない(500円でも1万円でも同一品質となる)
  • 高額課金者、低額課金者を特定する手段はない
  • ただし「課金額と人数の分布」は公開される

2番目の条件は当然としても、1番目は「逆だろww」と普通は思うところなのですが、ことニコニコ動画を始めとする「ネット上のムーブメントにおけるお金の払われ方、お金の動き方」を見る限りだと、「払える人は払えるだけ払う、払えない人はは払わない、だたし、払う人はちょっとだけ自尊心が満たされる」という方向性を上手く演出するのがいいような気がするのです。

例えば、ストリートパフォーマは、お金を払う人と払わない人に明確な区別をつけたりはしません。もちろん路上で「サービス品質を、カネを払った人と払わなかった人で差をつける」ことは現実問題として不可能である、という事情はあるのですが、実際問題それを行えたとしても「やる」人ってそれほど多くないと思うのです。「もし自分がカネを払った立場だったとしても、目の前で差をつけけられたらなんとなく嫌だ」というのがあるんですよね。例えば「目線をくれる」とか、「買った人は握手してくれる」とか、そういう「オマケ的な要素」として得をするのは非常に嬉しいのですが、そのパフォーマーが披露している「芸の本道」のところで差を付けられるとむしろ気分が悪い。

ニコニコではすでに「一般会員」と「プレミアム会員」でサービス品質に差異があるわけで、厳密にはすでにもうこの条件は満たされないことにはなっているのですが、プレミアム会員同士でということなら逆に差異は無いほうがいいような気がします。

最後の条件、「課金額と人数の分布の公開」については、「ちょっとだけ自尊心が満たされる」というのを実現するアイディアです。「1万円払ってるのが200人いるぞwww」的に話が盛り上がると、案外「自分が払ってる」側にとってはニヤニヤ出来て嬉しいし、「誰が払ってるのかが誰にも分からない」のなら、安心して話が盛り上がれそうな気がするのです。

まあ、こんな制度にしたところで「月額500円以上を自主的に支払うユーザーなんぞ1000人もいるかどうか」という気はしますが、ちょっとした妄想ですね。